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10月29日(日) 上映作品

11:30 開場 

12:00-13:40

みんなのヴァカンス

©2020 – Geko Films – ARTE France

みんなのヴァカンス/À l’abordage

[フランス/2020年/100分/フランス語/日本語字幕/配給:エタンチェ]

監督:ギヨーム・ブラック

出演:エリック・ナンチュアング、サリフ・シセ、エドゥアール・シュルピス ほか

女の子、もてない男、水遊び、サイクリング、嫉妬、諍い…。

日本でも大人気のギヨーム・ブラックがヴァカンスの醍醐味をユニークな仲間たちと描く秀作。

夏の夜、セーヌ川のほとりで、フェリックスはアルマに恋をする。夢のような時間を過ごすが、翌朝、アルマは家族と共にヴァカンスへ旅立ってしまう。フェリックスは、親友のシェリフ、相乗りアプリで知り合ったエドゥアールを道連れに、アルマを追って南フランスの田舎町ディーに乗りこんでいく。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、その仲を取り持つ気の優しいシェリフ。

サイクリング、水遊び、恋人たちのささやき。出会いとすれちがい、友情の芽生え…。3人のヴァカンスも、みんなのヴァカンスも、まだはじまったばかり──。

映画『みんなのヴァカンス』は、『7月の物語』(17)に続いて、ギヨーム・ブラック監督がフランス国立高等演劇学校の学生たちと制作した。俳優は長篇映画に出演するのがはじめての学生たちで、スタッフもできるだけ若い人、長編映画に参加したことが少ない人を揃えた。製作にフランス・ドイツ共同出資のテレビ局であるアルテが加わっており、テレビ放映用に企画された作品であったが、その高いクオリティーが評価され、第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出、国際映画批評家連盟賞特別賞を受賞し、2021年にはフランスで劇場公開された。

13:40-14:20

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トークイベント
テーマ:

スト:坂本 安美 氏

現在のフランス映画、あらたな才能たち」

アンスティチュ・フランセ 映画プログラム主任)

バンジャマン・メッシ 氏

(アリアンス・フランセーズ徳島日仏協会館長)

坂本 安美

東京出身。『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』誌元編集委員。『カイエ・デュ・シネマ』本誌とともにフェスティヴァル・ドトーヌにて黒沢清、青山真治、篠崎誠、諏訪敦彦ら日本の監督たちを紹介。1996年より東京日仏学院にて映画プログラム主任を担当し、さまざまな映画上映の企画・運営を手がける。

 

2012年からはアンスティチュ・フランセ日本にて映画プログラム主任。引き続きフランスから多くの監督、俳優、映画批評家らを招聘し、日本では上映の機会があまりない作品を中心に紹介しながら、上映と批評との関係、国境を越えたアーティスト、書き手の交流についてつねに模索している。

 

2012年にロカルノ国際映画祭にてOpera Prima(新人部門)の審査員、2014年のカンヌ国際映画祭では「批評家週間短編作品部門」の審査員、2020年には東京フィルメックス映画祭、ヨーロッパの若手監督の登竜門、アンジェ・プルミエ・プラン映画祭短編部門の審査員を務める。著書は『エドワード・ヤン 再考/再見』、『そして映画館はつづく』(共著、フィルムアート社)、『サッシャ・ギトリ 都市・映画・演劇 増補新版』(編者、ソリレス書店)などがある。

14:50-16:25

神々の山嶺

© Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma

「神々の山嶺」/Le Sommet des Dieux

[フランス・ルクセンブルグ/2021年/94分/フランス語/日本語字幕/配給:ロングフライド、東京テアトル]

監督:パトリック・インバート

声の出演:ダミアン・ボワソー、エリック・ハーソン・マカレル、キリアン・レリンジャー ほか

夢枕獏×谷口ジローによる山岳コミックの傑作をフランス映画界がアニメ化した究極の冒険ミステリー!

 

「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。

「『坊っちゃん』の時代」「遥かな町へ」「孤独のグルメ」など数々の傑作漫画を世に送り出し、2017年にこの世を去った谷口ジロー。この天才漫画家には、生前に実現を待ち望んでいた海外プロジェクトがあった。第11回柴田錬三郎賞に輝いた夢枕獏のベストセラー小説を漫画化した「神々の山嶺」を、フランス映画界が長編アニメーション化する企画である。

もともとフランスで絶大な人気を誇り、2011年にはフランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与された谷口は、同国の製作チームのもとを二度訪れ、作画やストーリーの確認に携わっていた。惜しくも完成版を観ることは叶わなかったが、構想から完成まで実に7年を費やした本作は、第74回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたのち、フランスの300以上の劇場で公開され、大ヒットを記録。同国のアカデミー賞にあたるセザール賞では長編アニメーション映画賞を受賞した。

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